どれだけ予防をしていても、ケガを100%避けることはできません。
筆者も肉離れ、脛骨過労性骨膜炎(シンスプリント)、足底筋膜炎など様々な怪我を経験してきました。
今回は中距離競技者が起こす危険性の高い怪我の種類とその予防方法について詳しく解説していきます。
中距離競技者に多い怪我
中足骨の疲労骨折
中足骨は足の甲から指の間の部分で、ランニングやジャンプによって大きな力が加わります。そのため、オーバートレーニングが続いたときなどに骨の疲労からヒビがはいり痛みが起こるケガです。
足に負荷がかかるスポーツは、おおむね4週間程度の休止期間を必要とします。
予防方法
疲労が直接的な原因となるため、足裏のマッサージやストレッチを重点的に行い、疲労を蓄積させないことが重要です。
体形的特徴により、足裏にかかる衝撃が十分に吸収できていない場合は、自分の足の形に合ったインソールの使用も効果的です。
また、足に過剰な負担をかけないために、足に合った靴や衝撃吸収に優れた靴を着用することも大切です。
脛骨過労性骨膜炎(シンスプリント)
スネの骨の内側の下、1/3あたりに痛みを感じる怪我です。
走りすぎによって、ふくらはぎの筋膜に負担がかり、膜が無理に伸ばされることにより痛みを感じるようになります。
特に初心者の方が発症しやすい怪我です。
予防
足関節や足部の柔軟性が乏しい場合に発症することが多いです。
そのため、練習後のストレッチなどが効果的です。
アキレス腱周囲円
アキレス腱は体の中で一番太い腱になります。
この怪我はランニングやジャンプを繰り返すことにより、アキレス腱に負担がかかって炎症を起こす怪我です。
慢性化しやすいので注意が必要です。
予防
運動前のストレッチと運動後のアイシングで炎症を防ぐことが効果的です。
ふくらはぎのひらめ筋を伸ばすストレッチは、アキレス腱の負担を軽減する効果があり、アキレス腱のスポーツ障害を予防する為には欠かせないものと言えます。
ランナー膝(腸脛靭帯炎)
走ることによる膝の痛みをランナー膝といいます。
走るといった動作は膝に衝撃を与え、これによって膝のまわりの筋や腱、軟骨などに傷がつき痛みが起きます。
この靭帯は骨盤の骨から膝の外側をとおり、脛骨というスネの骨
原因は様々で骨格の問題や走りすぎ、筋力・柔軟性の低下などが考えられます
ランニングを中止・軽減し、局所のクーリングや消炎鎮痛剤を使用しましょう。
予防
太ももの前面にある大腿四頭筋(だいたいしとうきん)を鍛える必要があります。
スクワットなどで筋肉強化を図りましょう。
ランニングの前には、太ももの内側に位置する内転筋、膝の内側にある腸脛靱帯(ちょうけいじんたい)、大腿四頭筋を中心にストレッチを入念に行い、柔軟性を保つことも大切です。
故障中もパフォーマンスを落としたくない
基本的には休止期間が必要です。
しかし、故障部位によっては行えるトレーニングはがいくつかあります。
下記で細かく紹介していきます。
体幹トレーニング
体幹が弱いと、長時間のランニングにカラダが耐えられなくなり、カラダの各所が故障し始め、結果的にスタミナをつける練習ができなくなってしまいます。
そのため中距離競技者には体幹トレーニングが必要になってきます。
故障している時期に鍛えて復帰後に備えましょう。
有酸素系の練習
故障中でも心肺機能を衰えさせないようにするために行います。
中距離競技者に求められる最大酸素摂取量は、何もしないでいると簡単に落ちます。
ですので、それを落とさないように走る以外の有酸素運動で維持していく必要があります。
下記では故障中でも行える有酸素運動を紹介していきます。
水泳
長時間泳ぎ続ければ有酸素運動になります。
そして、水泳に特徴的なのが、単位時間当たりの消費カロリーが高いことです。
水中では陸上と違い、身体にかかる抵抗が高いため、単純に動くという動作にも必要なエネルギーが高くなります。
エアロバイク
自転車をこぐ筋肉と走る筋肉は異なるため、あまりやらない方が良いという人もいますが、心肺を鍛えるためにはうってつけのトレーニングです。
負荷を自由に変えられるため、擬似的に走るトレーニングと同じように出来るでしょう。
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